「育休中は収入が減るから、投資なんてできない」——そう思っていませんか?
3回の育休を取得した僕が断言します。育休中こそ、新NISAを始める最大のチャンスです。育休給付金という安定収入がありながら、時間的余裕もある。家計を見直す絶好のタイミングでもある。
この記事では、投資銀行出身で現在6物件を保有する僕が、育休中の新NISA積立設計を具体的に解説します。月いくら積み立てれば何年でいくらになるか、育休給付金をどう活用するか、育休明け後のステップアップ方法まで、数字ベースで公開します。
この記事でわかること:
- 育休中に新NISAを始めるべき3つの理由
- 月5万円の積立設計の具体的な組み方
- 積立投資枠・成長投資枠の使い分け方
- 育休明け後の増額ロードマップ
育休中に新NISAを始めるべき3つの理由
①育休給付金という「安定収入」がある
育休中は「収入がない」と思われがちですが、正確には違います。育休給付金として、育休開始から180日間は給与の67%、それ以降は50%が支給されます。社会保険料も免除されるため、手取り換算では給与の80〜90%相当を受け取れるケースも多い。
年収700万円(月収約58万円)なら、育休給付金は月39万円前後。ここから生活費を引いた余剰資金が、そのまま積立投資の原資になります。
②「時間」という最大のリソースがある
育休中は、仕事に費やしていた時間が丸ごと空きます。資産形成において「時間」は最も重要なリソースです。複利の効果が最大化されるのは、できるだけ早く・長く投資を続けることが前提だからです。
投資銀行時代の僕が実感したこと——市場を読む力より、長く投資を続ける「習慣」の方がはるかにリターンに直結します。育休中に始めた習慣が、復職後も自動で動き続けます。
③家計を「見える化」する絶好のタイミング
育休は、共働き夫婦が初めて家計を真剣に見直すきっかけになります。妻の産休・育休中は世帯収入が変わり、出費構造も大きく変化します。このタイミングで支出を整理し、「月いくら投資に回せるか」を具体的な数字で把握することが、長期の資産形成の第一歩になります。
新NISAの基本:2026年版おさらい
新NISAは2024年から恒久化・大幅拡充された制度です。要点を整理します。
| 項目 | 積立投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資上限 | 120万円 | 240万円 |
| 生涯非課税上限 | 1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円) | |
| 投資対象 | 長期・分散向け投信 | 株・ETF・投信 |
| 非課税期間 | 無期限 | |
| 売却後の枠 | 翌年以降に復活 | |
最大のポイントは「年間360万円・生涯1,800万円まで非課税」という圧倒的なスケールと、「非課税期間が無期限」という安心感です。旧NISAとは比べものにならない制度に生まれ変わりました。
育休中の月5万円積立設計:具体的な組み方
STEP 1:家計の「投資余力」を計算する
まず、育休中の手取り収入と固定支出を把握します。以下のテンプレートで試算してみてください。
| 項目 | 金額例(年収700万パパの場合) |
|---|---|
| 育休給付金(月額) | 約39万円 |
| 住居費(ローン・家賃) | ▲12万円 |
| 食費・日用品 | ▲8万円 |
| 光熱費・通信費 | ▲3万円 |
| 保険・定期支出 | ▲3万円 |
| 育児費(おむつ等) | ▲3万円 |
| 投資余力 | 約10万円 |
投資余力の50%を積立に、残り50%を生活費バッファとして確保するのが安全です。この例では月5万円が積立原資になります。
STEP 2:積立投資枠に月5万円をフル活用
育休中は「積立投資枠(年間120万円)」を中心に使います。月5万円 × 12ヶ月 = 年60万円。年間上限120万円の半分を使う設計です。
投資先は全世界株式インデックスファンド1本でシンプルに始めることをお勧めします。「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」が定番です。信託報酬0.1%台で運用でき、世界50カ国以上の約3,000銘柄に分散投資できます。
STEP 3:複利シミュレーションで「ゴール」を見える化
月5万円を年利5%で積み立て続けた場合のシミュレーションです:
| 積立期間 | 積立元本 | 運用益 | 資産総額(概算) |
|---|---|---|---|
| 5年 | 300万円 | 約41万円 | 約341万円 |
| 10年 | 600万円 | 約179万円 | 約779万円 |
| 20年 | 1,200万円 | 約862万円 | 約2,062万円 |
| 30年 | 1,800万円 | 約2,380万円 | 約4,180万円 |
30年で元本1,800万円が約4,180万円に。複利の力で2.3倍に育つ計算です。この「複利効果」を最大化するために、育休中に始めることに大きな意味があります。
積立投資枠と成長投資枠の使い分け方
新NISAは積立投資枠と成長投資枠を組み合わせて使えます。育休中の段階では以下の使い方を推奨します。
育休中:積立投資枠だけ使う(シンプル運用)
育休中は手元資金の管理を最優先にします。成長投資枠(個別株・ETF)は値動きが大きく、育休中の心理的負担になりかねない。まず積立投資枠でインデックスファンドを自動積立し、「放置して増える仕組み」を作ることに集中します。
復職後:成長投資枠を段階的に活用
復職して収入が戻ったら、成長投資枠を活用します。個別の高配当株やETF(VYM・HDV等)で配当収入を積み上げ、インカムゲイン(配当)とキャピタルゲイン(値上がり)の両方を狙う戦略に移行します。僕自身は不動産投資との組み合わせで、新NISAは株式インデックス中心に保ち、配当収入を生活費の補完に使う設計を組んでいます。
育休明け後の積立ステップアップ計画
育休明け後は収入が回復します。このタイミングで積立額を段階的に引き上げるロードマップを作っておくと、長期の資産形成が加速します。
| 時期 | 月積立額 | 内訳 |
|---|---|---|
| 育休中 | 5万円 | 積立投資枠のみ(全世界株式インデックス) |
| 復職後0〜6ヶ月 | 8万円 | 積立投資枠+成長投資枠(高配当ETF) |
| 復職後6ヶ月〜 | 10万円 | 両枠フル活用、ボーナス月は一括投資も |
| 昇給・副収入増加後 | 15〜20万円 | 年間180〜240万円で生涯枠を計画的に埋める |
年間360万円(月30万円)の上限まで使えれば、5年で1,800万円の生涯非課税枠を満額活用できます。早く埋めるほど複利効果が大きくなるので、計画的なステップアップが重要です。
👉 育休明け後の家計管理と資産形成の仕組みはこちら:共働き夫婦の家計管理術|月30万円貯める仕組みを元投資銀行マンが解説
証券口座はどこを選ぶべきか
新NISAは証券会社で口座を開設して使います。育休中に始めるなら、以下の観点で選んでください。
- 取扱ファンドの豊富さ:インデックスファンドの選択肢が多い口座を選ぶ
- 最低積立額の低さ:月100円から始められる口座(SBI証券・楽天証券が代表)
- アプリの使いやすさ:育休中のスキマ時間に管理しやすいUI
- ポイント還元:楽天証券なら楽天ポイント、SBIなら各種ポイントと連携可能
僕はSBI証券を使っています。取扱ファンドが充実しており、住信SBIネット銀行との連携で自動積立管理がしやすい点が気に入っています。楽天市場・楽天カードをメインに使っている家庭は楽天証券との組み合わせがお得です。
よくある疑問:育休中のNISAで気をつけること
Q. 育休中でも新NISA口座を開設できる?
はい、できます。育休中は「休職中」ではなく「在職中」の扱いです。社会保険の被保険者資格は継続しているため、給与所得者として新NISA口座の開設・利用が可能です。育休給付金はNISAの投資上限には無関係です。
Q. 育休給付金を積立に回してもいい?
問題ありません。育休給付金の用途に制限はなく、生活費・貯蓄・投資のどれに使っても合法です。生活費をきちんとカバーしたうえで余剰分を積み立てる分には、何ら問題ありません。ただし、生活費バッファは最低3ヶ月分は確保してから始めることをお勧めします。
Q. 育休中に一括投資と積立投資、どちらが有利?
育休中は積立投資(毎月定額)が適しています。一括投資は市場タイミングの影響を受けやすく、育休中に大きなマイナスが出ると心理的負担になります。ドルコスト平均法(毎月一定額購入)で価格変動リスクを平準化しながら、長期で時間分散投資するのが育休期間の正しい使い方です。
まとめ:育休中に新NISAを始める5つのステップ
- STEP1:育休給付金と固定支出を把握し、月の投資余力を計算する
- STEP2:SBI証券 or 楽天証券で新NISA口座を開設する
- STEP3:積立投資枠で全世界株式インデックスファンドを月5万円自動積立設定
- STEP4:「放置して続ける」がルール——育休中は市場を気にしすぎない
- STEP5:復職後に積立額を段階的にアップし、成長投資枠も活用していく
育休は「働けない期間」ではなく「資産形成の土台を作る期間」です。30年後の自分への最高の投資を、今日から始めてください。
👉 育休中の資産形成戦略を総まとめで読むなら:育休中こそ資産形成のチャンス!5つの戦略
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